最近の読書

最近、といいつつ1ヶ月くらい前に読了した本ですが・・

久しぶりに文学の本を読みました!
読書は私にとって癒しのようなもので、日本語でも英語でもジャンルも問わず、常にいろいろと読んでいるのが日常なのですが、ここのところはなんだか忙しくて、本を読めない期間がずっと続いていました。


気になっていたこちらの本を図書館で借りて、寝る前の5分10分だけ(24時前後で疲れてすぐに眠くなって目が閉じてしまう・・)という読書タイムで、ひと月ほどかけてゆっくり読み進めた本です。

そして、考えることの多い良い読書でした☺︎




読む前に簡単にレビューを見たところでは、中国の山岳民族の村に生まれた母と、アメリカ人の白人の夫婦にAdoptされた娘、二世代を綴っていて、母娘のアイデンティティを軸にしたストーリー、ということでした。

そのストーリーラインに加えて、ほかにもいくつも、ふと止まって思いを巡らすことがありました。

 山岳少数民族について・・
 アメリカにいるアジア人へのステレオタイプについて・・
 伝統文化とグローバリゼーション・・



大学生の時、タイの山岳少数民族の村を訪れたことがあります。
そこはカレン族の村だったのですが、まさにここに出てきたアカ族、そしてラフ族も暮らしている村でした。

同じ大学の先輩がタイ語に精通していて、彼がオーガナイズしたスタディツアー。
他大学の学生も含めて10人弱で、ユースホステルに泊まり、バンコクで現地の大学生と交流して夜にはクラブに行って楽しんだり、寝台電車でチェンマイまで移動したり、最後にはパタヤの海で遊んだり。
日程のハイライトが、チェンマイから車とトレッキングでたどり着いたミャンマー国境近くにある山岳民族の村でのホームステイでした。

道なき道を進んでようやくたどり着いた村では、小さな子どもたちが私たちのバックパックを持ってくれたり、なぜだか歓迎してくれて。
3泊の村滞在のうち、一泊は、一人ずつ別々のお宅にホームステイ。
電気もシャワーもない暮らし。
おばあちゃんが身振りでバナナをくれたり。
ステイ先の、まだ小学校中学年くらいのお姉ちゃんが、夜はろうそくの明かりで勉強を続けるのをみて驚きました。下のやんちゃ坊主な男の子も可愛くて。

最後の夜は、学校にある寮に一緒に泊めてもらいました。
学校にももちろん電気も水道もないのですが、不便とはあまり感じず。でもとても違う暮らしをしている、と強く思いました。子どもたちの優しさは忘れられません。
寮では、普段3人で寝ている部屋なのに、さらに私たち2人を入れてぎゅうぎゅうで、おしゃべりをしながら、温かい気持ちで、でもいろいろなことを考えながら、眠りにつきました。

この村で感じたことは本当にたくさんありました。



同じカレン族の村ではないですが、タイの国境にほど近い、中国の雲南省の山岳民族のある村で、この本のストーリーは始まります。

そして、小さな女の子だった主人公が数十年後に大人になる頃には、そんな村にもいろいろな変化が起き、観光客がやってきます。

私たちが学生だけで歩いて村にやってきた状況とは違いますが、そこに登場する「観光客」側の人間として、私はこんな風に存在していたのかな、、と思うと、不思議でした。

主人公の娘がアメリカで白人家庭に引き取られて暮らしているシーンでは、アメリカにいるAsian、というテーマがまた気になりました。
頑張ってMathで良い成績をとっても、Asianだから当然でしょ、と思われてしまうという不満をぶつけているシーンなど、そうかあ、、そうなんだ、、と思ったり、Grade7は一番地獄の学年、という節を読んで、息子のいまの苦しい学校生活に同情したり(彼はGrade7)、(娘にも確認をとったら「そうだよ?しらないの?」と言われました😅)。。


後半、村がグローバリゼーションの影響を受けて、昔からのスピリチャルな伝統文化と折り合いをつけながら変わっていく様をみると、大学の卒業論文ではグローバル化の是非について書いたなあ、、、とまたしても立ち止まり。


何が言いたいのかわからない、だらだらとした語りになってしまいましたが、私にとってはいろいろなことを考える、思い出す、きっかけとなる読書でした。中国人のアメリカでの成功とかにもついても。


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次に読もうと思っているのは新刊で、まだ図書館では貸出準備ができていないようで、予約状態になっています。

その間、息子が学校のEnglishの授業で配られて読んでいた Hunger Games を読んでいます。。
私はバトルロワイヤル系のこの手の本は好きでなく、学校で読ませるなんてどういう気?!と昔から疑問です。
息子は、3冊のチョイスのうち、一番Lexile(読書レベルの指数)が少ないと聞いたからこれを選んだ、、とのこと。。せめて一番面白そうと思ったとか、そういう理由で選んでほしい💦

読んでいてやはりどうかと思うのですが、、そしてやっぱり私の好みの読書ではない、、けど、とりあえず読み終えてみます。

娘は、アメリカの高校生が大抵課題で読む Jane Eyre というとても長い本を読んでいて、ちょうど読み終えたようです。


実用書読書とはやはり違う文学の読書、時間を見つけて引き続きしていきたいです。


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余談ですが・・

先日、中国でボーイング社の飛行機が墜落して、120人以上の乗客乗員が亡くなったというニュースを目にしました。何気なく読んでいたのですが、Kunming と Guanzhou 間のフライトだっ読んだ瞬間、知り合いが住んでいる町かのようにはっとしました。
お話の中で何度も出てくる町だったのです。

以前、アフガニスタンのお話を読んで、アフガンの人々に少しだけ思いを馳せ心を寄せることができた気がする、と書いたのですが、やはり小説には、そんな力があると思います。
友達がいる国のことは悪くいう気にならないものです。
みんながもっとたくさん、海外のいろいろな国に友達を作れたらいいのに、と思っていましたが、もしかしたら、それは読書でも疑似体験できるのかもしれないな、と思いました。

ちょっとした思考のメモでした🗒











コメント

  1. Thanks for your book review! 読みたくなった。 Right now, I am reading "Memories of Love" by Aminatta Forna (でも、これから仕事で忙しくなるから、なかなか終わらないかも). I also read one by Elif Safak called "10 Minutes 38 Seconds in this Strange World".  文学いいよねー! Steph

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  2. "10 Minutes 38 Seconds in this Strange World", 知らなかったからAmazonでみたらタイトルの意味にびっくり。読んでみようかな、でももう少し穏やかな本が読みたい気分かな☺︎

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